13 ------------------------------------------------- 目が覚めると目の前の窓ガラスに、部屋の時計が反射していた。ブルーの光が「00:5」となっていた。午前2時だ。 部屋は暗いが、どうやら俺の体には毛布が掛かっているようだ、と、手触りでわかった。起き上がると電気をつける。容はベッドで寝ているのだろう。 不思議と、酔いはなかった。酒臭いのだろうが、頭が痛いわけでもなければ吐き気があるわけでもない。ただ、喉が渇いていた。冷蔵庫から牛乳を出して飲む。酒を飲んだときはこれが一番だ、と俺は信じていた。コップ1杯の牛乳と、あとはグレープフルーツジュースとミネラルウォーターをガブガブ飲む。これでもう大丈夫だ。 ふと小腹が空いた。冷蔵庫を開けると、作らなくてはならない食材しかなかった。カップラーメンの類いは見当たらない。下のコンビニに買いにいこう、と思って、ズボンの中に財布があるのを確認した。鍵は玄関の下駄箱の上に置いてあるはずだ。
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目が覚めると目の前の窓ガラスに、部屋の時計が反射していた。ブルーの光が「00:5」となっていた。午前2時だ。
部屋は暗いが、どうやら俺の体には毛布が掛かっているようだ、と、手触りでわかった。起き上がると電気をつける。容はベッドで寝ているのだろう。
不思議と、酔いはなかった。酒臭いのだろうが、頭が痛いわけでもなければ吐き気があるわけでもない。ただ、喉が渇いていた。冷蔵庫から牛乳を出して飲む。酒を飲んだときはこれが一番だ、と俺は信じていた。コップ1杯の牛乳と、あとはグレープフルーツジュースとミネラルウォーターをガブガブ飲む。これでもう大丈夫だ。
ふと小腹が空いた。冷蔵庫を開けると、作らなくてはならない食材しかなかった。カップラーメンの類いは見当たらない。下のコンビニに買いにいこう、と思って、ズボンの中に財布があるのを確認した。鍵は玄関の下駄箱の上に置いてあるはずだ。